塾比較:SAPIX的世界と昔の塾
昔の進学塾
計画父さんがかつて通っていたのは「せいきがくえん」という名前の塾です.今はどうなっているか知りませんが,僕が通っていた頃はなかなか怖い塾でした.
せいきがくえんの怖いところ
- 塾の門に一礼してから入らないと「喝入れ棒」でお尻をしばかれる
- 宿題をやってきたかどうか調べる地獄の門番が居て,そこでノートを見せる.「宿題をやった」と認めてもらえなければ即座に「喝入れ棒」でお尻をしばかれる
- 何ヶ月かに一度喝入れの儀式があり,その時は何も悪いことをしていないのにも関わらず志望校を叫ばされて(例えば「東大寺に合格します!」みたいな),その後「喝入れ棒」でお尻をしばかれる(しかもしばくのは塾長の御曹司(因みに同志社中学からエスカレーターで同志社大学卒.同志社卒のやつに「東大寺入れ!」と人の尻をしばく権利などあるのか?(反語的表現)))
せいきがくえんのやり方
- 当時は宿題と言っても「自由自在の何ページから何ページをノートにまとめてこい」とか『力の5000題』をここまでやってこい,みたいに子供に大きな裁量権があるものでした
- 授業の進行は先生任せで,ある日の社会の授業では,日英同盟の話からスエズ運河の話になりバルチック艦隊になり結局日本海海戦の話で授業時間の殆どが潰れたということがありました(楽しかった)
- 作文をやたら書かせる
- 入塾テストも適当で,たしか知能検査(140台後半の値を叩き出しました)の結果で決まった覚えがあります
- 6年からは日曜進学教室というのがあり午前に模試,午後は解説.帰る頃にはその日の順位が発表され上位百名の名前が手書きされたプリントが配布される
- 先生は基本的に厳しいじいちゃん(多分高校を退職した先生が多かった)
でもね,めっちゃ楽しかった.せいきがくえんが駄目になったのは,やっぱりエスカレーターで大学に行っちゃうようなアホを塾長にしたからだと思います.
時代は変わる
かつてのせいきがくえんのようなよくわからない根性論は受け入れられにくい時代です.30年前の進学塾の「あの」(鉢巻巻いてえいえいおー的な)雰囲気を残しているのは,浜学園と希学園ぐらいだと思います.根性論はネガティブに思えるかもしれませんが,実はあの時代なりに子供の自主性を伸ばそうとするやり方だったと思います.しかし西宮神社に正月みんなで行って「えいえいおー」とかやるような根性論は「マニュアル化された受験システム」に完全に敗北してしまいました.
かつてのせいきがくえん的やり方の対極にあるのがSAPIXとか馬渕教室ではないでしょうか.最近流行りのSAPIXなどの塾では全てがシステマティックに進んでいきます.お尻も叩かれませんし,「常在戦場」鉢巻に講師のサインをしてもらうこともないでしょう.確かに効率は良いのだろうと思います.言われた通りに(親が)ガリガリやれば何の試行錯誤もなくまっすぐ合格につながっていくかもしれません.
ただ,SAPIXに行ってる本人は楽しいのかね?
自分で勉強をすすめるやりかたが身につくのかね?
大学での勉強や就職後の勉強まで見据えて考えると,試行錯誤しながら自分なりの勉強法を体得することはとても大事だと思います.SAPIXみたいな勉強をしていたら,そりゃいい中学に入ってそんでもって鉄緑会にでも入って東大に入れるかもしれませんが,その後どうするのさ?っていう気はします.スキルはどんだけ身につけてもスキルに過ぎないわけですよ.
つまり計画父さんが言いたいことは
根性論のほうが子供の自主性を伸ばすのかも
ということです.
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ところで昨日の日経新聞の社会面にSAPIXがでっかい広告を載せてました.「合格のメソッド」を売りにして4つも教室ある割にはこの実績ってちょっとさびしくないですか?関西で何人居るんだろう?
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