計画父さんの娘(ゆりっぺ)2019年中学受験備忘録

H学園という塾に2017年2月から通わせ始めた父.娘のあまりの学力の低さに動揺しつつも最高峰を目指すという,やや二番煎じブログ

物語文はこれさえわかれば簡単(最終回)

「行動の理由を問う問題」と「気持ちの理由を問う問題」は似て非なるもの

ここまでの話を理解すれば,「登場人物の行動の理由を問う問題」と「登場人物(主に主人公)の気持ちの理由を問う問題」は全く異なることを尋ねられていることがわかると思います. ここまでの記事は以下の通り.

 

 登場人物の行動の理由を問われる問題の答え方

登場人物の行動の理由を問われる問題というのは例えばこういうものです.

  • このとき太郎が「腹いてえ」といった理由を25字程度で述べよ
  • かずひとが「アッー!」と声を出した理由を25字程度で述べよ
  • 次郎が太郎に目配せした理由を25字程度で述べよ
  • 太郎が母親の提案を拒絶した理由を25字程度で述べよ

「主人公が「アッー!」と声を出した理由を25字程度で述べよ」というように,主人公の行動の理由を問われる問題の模範解答は,「他者が××という行動をしたので,主人公が○>○と思ったから(感じたから,判断したから...etc.)」になります.

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 登場人物の気持ちや判断の理由を問われる問題の答え方

 登場人物の気持ちや判断の理由を問う問題というのは例えばこういうものです.

  • 太郎が気持ち悪いと思った理由を25字程度で述べよ
  • 「太郎は落ち込んだ」とありますがその理由を25字程度で述べよ
  • 「もうどうにでもなってしまえ」と太郎が思った理由を述べよ 

 「太郎が驚いた理由を述べよ」というように心の変化の理由を問われる問題の場合,模範解答は,「他者が××したから」「環境が○○に変化したから」というように,心の内面以外を理由に書かなければなりません.なぜならある人の心が別の人の心に直接影響することはないからです.

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まとめ

これまで3回にわたって物語文を解くために必要な心構えを書いてきましたが,あまりに散漫な文章なので三行でまとめました.

  1. 心(悲しい)と行動(泣く)をきちんと区別できるようになる必要がある
  2. 「行動の背景には必ず心の働きがある」ことを忘れないようにする必要がある
  3. 理由を問う記述問題の場合,「行動の理由」を問われているのか,「判断や感情(心)の理由」を問われているのかをきちんと区別できるようになる必要がある
  4. 登場人物の行動の理由を問われる問題に対する回答は「登場人物が○○と思ったから」「登場人物が××と感じたから」と書かなければならない 

上にかかれていることは,大人にとっては(アスペルガーでなければ)ごくごく当たり前にわかることなのです.しかし,(2)の「行動の背景にある心の働きを推測する」ことが子供はまだ十分にできません(これは経験が少ないからとか過去問をやってないからという問題ではなく,人間の心の発達段階がそのようになっているという問題です).一説には,多くの子供が大人と同じように正しく「心の状態」を推測出来るようになるのは,12歳ぐらいだと言われています(特に男子は苦手だと思います).4年生のゆりっぺに出来なくても仕方がないのです.今できなくてもいいので気長に待ってみよう.

 

物語文の問題にやたら 「あさのあつこ」の作品が出題されるので,妻が浅野温子のモノマネ(実際には『沙粧妙子-最後の事件-』で浅野温子が「梶浦…あなた…」と言いながら薬を頬張るモノマネ)をやっていました.「それ絶対子供にはわかんねーだろ」と思った人はクリック

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